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タイ語の音声学(その2)
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目次  

  1. 単語
    1. 純粋語
    2. 混合語
    3. 混成語
    4. 重複語
  2. 複合語
    1. 複合語の特徴
    2. 複合語の読み方
  3. 結合語
    1. 結合語の特徴
    2. 結合語の種類
   単語

→ 純粋語 คํามูล

純粋語とは、言葉の種類を問わずに本来の言葉の中にその語源を発する単語を意味します。純粋語の特徴と例をあげると以下のようになります。
  1. 単音節の単語である。例として ดํา แดง เขียว ขาว ยาว สั้น など。
  2. 例外的に多音節の単語である場合、それぞれの音節だけでは意味を持たない。 例として นาฬิกา มะละกอ จิ้งจกなど。
  3. さらに例外的に多音節の単語で、それぞれの音節に意味を持っている場合であっても、単語として表現される場合は 本来の音節の意味とは異なっている。 例として นาที นาวา ชั่วโมง ปิ่นโต กําแพง นารี กําลัง など。

→ 混合語 คําประสม

混合語とは、純粋語より派生してその純粋語とは違った新しい意味を持つ単語を意味します。混合語の特徴と例をあげると 以下のようになります。
  1. 純粋語+純粋語により構成される。純粋語が何の言語であるかは問わない。
(表13)混合語の言語の種類
混合語 第1番目の
単語
第2番目の
単語
構成
แม่นํ้า แม่ นํ้า タイ語 + タイ語
ตู้เย็น ตู้ เย็น タイ語 + タイ語
ลูกบอล ลูก บอล タイ語 + 英語
ผีโขมด ผี โขมด タイ語 + カンボジア語

  1. 混合語として構成されている語は、それを構成する純粋語の持つ意味とは異なった意味を持つ。 (例)แม่มด พ่อบ้าน ไฟฟ้า เข็มทิศ ไพฉาย

    以下に示す単語の例は純粋語がつながった単語であるものの純粋語の本来の意味を継承しているため 混合語とは呼称しない。
(表14)混合語とは呼ばない単語の例
単語 単語の意味
แม่ไก่ แม่ของไก่
แม่นก แม่ของนก
หางเสือ หางของเสือ
ปากกา ปากของนกกา

  1. 前に位置する純粋語が後ろに位置する純粋語に係る。 (例)ข้าวหมูแดง ข้าวหน้าเป็ด ข้าวมันไก่
  2. 一般に、混合語の多くは最初に以下の純粋語が置かれる。その例を示すと以下の表のようになる。
(表15)混合語の先頭にくる純粋語とその例
置かれる語 混合語の例
ชาว ชาวเมือง
ช่าง ช่างไม้
นัก นักการเมือง
ผู้ ผู้ดี
หมอ หมอผี
เครื่อง เครื่องจักร
การ การบ้าน
ความ ความรู้

→ 混成語 คําซ้อน

混成語とは、二つ以上の純粋語の並列より構成される単語で、本来の純粋語の意味を継承する単語またはそれに近い意味を 持つ単語を意味します。混成語の特徴と例をあげると以下のようになります。
  1. 純粋語+純粋語により構成される。純粋語が何の言語であるかは問わない。
  2. 品詞の種類を問わない。
  3. 単語としての意味が1番目の純粋語にあろうと2番目の純粋語にあろうと問わない。以下に例を示します。
(表16)混成語の構造
混成語 単語としての意味の所在部分
กีดกัน กัน
เขตแดน เขตแดนの両方
ปากคอ ปาก

  1. 混成語のうちでいくつかの単語は、本来の純粋語の意味より派生してよれよりも広義の意味を持つものがる。
(表17)広義の意味を持つ混成語
混成語 単語としての意味
ดูแล การเอาใจใส่
ถากถาง การพูดเสียดแทง
ข้าวปลา อาหารทั่วไป
พี่น้อง ญาติทั้งหมด

混成語を分類してみると、以下の2通りに分類することができます。つまり、
  1. 広義の意味に転じた混成語(意味による混成語)
  2. 音韻上において発音の響きを整える混成語(発音による混成語)
の2種類です。


意味による混成語の特徴を述べると以下のようになります。
  1. 構成している純粋語の各々がそれぞれに意味を持つ単語であり、それらの意味は極めて類似している。
  2. 意味による混成語は一般的に2音節または4音節である。 ただ、中には4音節以上の混成も存在する。
(表18)意味による混成語の音節
音節数 混成語の例
2音節 จิตใจ ทอดทิ้ง ราบเรียบ คํ่าคืน
4音節 ต้อนรับขับสู้ ได้หน้าได้ตา
ขี้หลงขี้ลืม
4音節以上 อุดตาหลับขับตานอน
ผูกพยาบาทคาดพระยาเวร

  1. 意味による混成語の中には、構成する純粋語の意味が全く正反対の単語が2つ以上並列されてできている単語もある。 (例)ชั่วดี ถี่ห่าง ผิดถูก จนมี ดีเลว
発音による混成語の特徴を述べると以下のようになります。
  1. 音節頭の子音が同じであるが母音が異なる単語 または
  2. 音節頭の子音が同じであるが音節末の子音が異なる単語 または
  3. 音節頭の子音が同じであるが母音と音節末の子音の両方が異なる単語 が多い。
  4. そのほとんどが2音節で構成される。
(表19)発音による混成語の例
発音の違い 混成語の例
音節頭子音が同じで
母音が異なる例
ฟืดฟาด กรีดกราด
音節頭子音が同じで
音節末子音が異なる例
ถาดถาง ยอกย้อน เปิดเปิง
音節頭子音が同じで
母音と音節末子音が異なる例
ฟูมฟาย ยับยั้ง บอบบาง

→ 重複語 คําซํ้า

重複語とは、同じ意味の純粋語を2回以上繰り返してその純粋語の持つ意味を強める働きをする語を意味します。 重複語には以下の特徴があります。
  1. 単語本来の単数形としての意味を複数形にしたもの。 (例)เด็ก ๆ เพื่อน ๆ พวก ๆ
  2. 意味を増長したもの。 (例) แด๊งแดง ดํ๊าดํา เค้มเค็ม
  3. 形容詞を2回続けて命令形となるもの。 (例) เงียบ ๆ ดัง ๆ เบา ๆ
重複語のうちでいくつかの単語は、構成している純粋語本来の意味より派生してまったく別の意味になるものがあります。
(表20)まったく別の意味になる重複語の例
重複語 重複語としての意味
กล้วย ๆ ง่าย ๆ
หมู ๆ ง่าย ๆ
พื้น ๆ ธรรมดา


   複合語

→ 複合語の特徴 คําสมาส

複合語とは、バーリー語またはサンサクリット語の単語を2語以上混合させてできたタイ語の単語のことを意味します。

結合語の第2番目にくるバーリー語またはサンサクリット語は必ず子音で始まる単語でなければなりません。 その発音は現代タイ語の発音の規則に則って発音されますが、単語の綴り方についてはタイ語の純粋語とは異なった綴り方をします。

複合語には以下の特徴があります。
  1. バーリー語またはサンサクリット語に由来する単語である。
(表21)複合語の語源
複合語 語源と構成
มิจฉาทิฐิ バーリー語 + バーリー語
ยุทธศาสตร์ バーリー語 + サンサクリット語
พุทธศาสนา バーリー語 + サンサクリット語
จิตรกรรม サンサクリット語 + サンサクリット語

  1. 第一音節末が母音อะまたはカーラーンがつく単語である場合、 綴るときには母音อะまたはカーラーンを綴らない。
(表22)複合語の綴り
第一音節 第二音節 複合語としての綴り
สาธารณะ ประโยชน์ สาธารณประโยชน์
อาชีวะ ศึกษา อาชีวศึกษา
ธุระ กิจ ธุรกิจ
พละ ศึกษา พลศึกษา
แพทย์ ศาสตร์ แพทยศาสตร์

  1. 第一音節の単語は形容詞的な意味合いであり、第二音節の単語は名詞的な意味合いの単語である。
(表23)複合語の音節毎の品詞的要素
第一音節 第二音節 複合語としての
綴り
複合語としての
意味
ราช การ ราชการ งานของพระเจ้าแผ่นดิน
เทว บัญชา เทวบัญชา คําสังของเทดา
อักขร วิธี อักขรวิธี วิธีเขียนอ่านหนังสือ
ภูมิ ศาสตร์ ภูมิศาสตร์ วิชาว่าด้วยแผ่นดิน

  1. 語頭がพระで始まる単語は複合語である。 (例)พระกรรณ พระขรรค์ พระคทา พระจันทร์ พระกร พระบาท
→ 複合語の読み方

複合語を読むときは第一音節末の子音に母音อะを付与して読みます。

(表24)一般的な複合語の読み方
複合語 読み方
บุตรธิดา บุด ตระ ทิ ดา
บุตรภรรยา บุด พัน ระ ยา
ทาสกรรมกร ทาด สะ กํา มะ กอน

なお、第一音節または第二音節に来る単語がバーリー語またはサンサクリット語であっても、第一音節末の子音に母音อะを付与して読まない単語は 複合語ではなくて複合語となります。

以下に示す単語はいずれも複合語ではなく複合語です。

(表25)複合語と間違いやすい複合語の例
単語 読み方
ปรากฎการณ์ ปรา กด กาน
มงคลกาล มง คน กาน
รสนิยม รด นิ ยม
สมัยนิยม สะ ไหม นิ ยม
สามัญศึษา สา มัน สึก สา
สุภาพบุรุษ สุ พาบ บุ หรุด

また、以下に示す単語は複合語の規則に則った発音ですが複合語ではありません。なぜなら、単語の中に純粋語が含まれて いるからです。

(表26)複合語と間違いやすい単語の例
単語 この単語に含まれる純粋語
ผลไม้ ไม้
พลเรือน เรือน
พลเมือง เมือง
ราชวัง วัง
ราชสํานัก สํานัก
พลความ ความ
เทพเจ้า เจ้า


   結合語

→ 結合語の特徴 คําสนธิ

結合語とは、バーリー語またはサンサクリット語の単語を2語以上結合させてできたタイ語の単語のことを意味します。

結合語の第2番目にくるバーリー語またはサンサクリット語は必ず母音で始まる単語でなければなりません。 そして、その発音は現代タイ語の発音の規則に則って発音されますが、単語の綴り方についてはタイ語の純粋語とは異なった綴り方をします。

結合語には以下の特徴があります。
  1. バーリー語またはサンサクリット語に由来する単語である。
  2. それぞれの単語を結合したときにいくつかの綴り上の変化がある。
  3. 第2番目の語頭子音が母音でなければならない。つまりで はじまる単語でなければならない。
  4. 多くは、第1音節の単語が第2音節の単語を修飾するという形態をとる。
  5. 単語を結合させたことによる新たな意味を持たない。
(表27)結合語の例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
นรินทร์ นร อินทร์
นเรศวร นร อิศวร
หิมาลัย หิม อาลัย

→ 結合語の種類

大別すると以下の3つに分類することができます。
  1. 母音による結合語
  2. 子音による結合語
  3. バーリー文字から派生した結合語
母音による結合語とは、2つの単語が結びついたときに母音の変化を見せる単語のことを意味します。

母音による結合語には以下の3つに分類できます。
  1. 第1音節の末母音が消滅し、第2音節の母音が第1音節の最後についた単語。
(表28)上記単語の例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
มหัศจรรย์ มหา อัศจรรย์
นิรันดร นิร อันดร
เดชานุภาพ เดช อานุภาพ
วชิราวุธ วชิร อาวุธ
นิลบล นิล อุบล
สุทไธสวรรย์ สุทธ ไอสวรรย์

  1. 第1音節の末母音が消滅し第2音節の母音が第1音節の最後についた単語であるが、第2音節の母音が元の母音に比べて次のように 変化した単語。
    1. 母音อะが母音อา に変化
    2. 母音อิが母音อี または母音เอに変化
    3. 母音อุが母音อู または母音โอに変化
(表29)上記単語の例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
พุทธางกูร พุทธ อังกูร
รัชดาภิเษก รัชด อภิเษก
สุขาภิบาล สุข อภิบาล
รามเมศวร ราม อิศวร
อเรนทร์ อริ อินทร์
สาธารณูปโปค สาธารณะ อุปโปค

  1. 第1音節の末母音が消滅して半母音に変わり、さらに上記1または2の規則に則り第2音節の母音が変化した単語。

    第1音節の末母音が半母音に変わる場合は次の場合である。
    1. 母音อิまたは母音อีが半母音に変化
    2. 母音อุまたは母音อูが半母音に変化

(表30)上記単語の例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
กิตตยากร กิตติ อากร
มาลยาภรณ์ มาลี อาภรณ์
สิริยากร สิริ อากร
สามัคคยาจารย์ สามัคคี อาจารย์
สินธวานนท์ สินธุ อานนท์
ธันวาคม ธนู อาคม

なお、第1音節の末母音อิまたは母音อี である場合、いくつかの単語はその母音が消滅します。

(表31)第1音節の末母音が消滅する例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
ราชินูปถัมภ์ ราชินี อุปถัมภ์
ศักดานุภาพ สักดิ อานุภาพ
หัสดาภรณ์ หัสดี อาภรณ์


子音による結合語とは、 2つの単語が結びついたときに子音の変化を見せる単語のことを意味します。

子音による結合語は以下の2つに分類できます。
  1. 第1音節の末子音が消滅し母音โอに変化した単語
(表32)上記単語の例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
มโนภาว มนส. ภาว
ศิโรเวฐน ศิรส. เวฐน
เตโชชย เตชส. ชย

  1. 第1音節の末子音が消滅し子音に変化した単語
(表33)上記単語の例
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
นิรภย นิส. ภย
นิรทุกข นิส. ทุกข
นิรเทศ นิส. เทศ
ทุรลักษณ ทุส. ลักษณ


バーリー文字から派生した結合語 とは、 バーリー後本来の発音とは本質的に発音が異なるほどに変化した単語を意味し、以下の2つに分類できます。
  1. 第1音節の母音音が消滅し子音に変化した単語
(表34)子音に変化した単語
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
สมาคม สํ อาคม
สมาทาน สํ อาทาน
สมิทธิ สํ อิทธิ

  1. 第1音節の母音音が消滅し子音に変化した単語
(表35)子音に変化した単語
単語 第1音節の単語 第2音節の単語
สังโยค สํ โยค
สังวร สํ วร
สังสนทนา สํ สนทนา

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