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Sawasdee Thailand
タイの法律(その1)
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目次  

  1. タイ国民身分証明書に関する勅令
  2. 民法(結婚等に関する規定)
  3. 民法(子供等に関する規定)
  4. 戸籍法
  5. 初等義務教育法
  6. 薬物取締法
  7. 所得税法
   タイの法律(2)

  1. 裁判所
  2. 刑法
  3. 売買法
  4. 賃借法
  5. お金の貸借法
タイ国民身分証明書に関する勅令  

タイ国民身分証明書は言ってみればタイ人の証です。当然ながら、私を含めて外国人は持つことができません。 ここでは、タイ国民身分証明書の申請から誤使用に関わる罰則規定まで解説します。

   基本的なきまり

タイ国民身分証明書を保持しなければならないのはタイ国民のうち、満15歳に達した者です。満15歳未満の子供は保持できません。 また、満70歳を過ぎた者については保持の義務はありません。

また、政府役人、公立学校の先生、軍人、警察官と言った公務員についても保持の義務はありません。そのような 役職に就いている者は関係官庁から発行された公務員としての身分証明書を持っているからという理由によります。


タイ国民身分証明書を保持しなければならない者は常時それを携帯していなければなりません。 そして、必要に応じてそれを相手に提示しなければなりません。 タイ国民身分証明書には2種類あり、ひとつはコンピュータ読取ができるように磁気処理がされてある物、 もう一つは磁気処理がされていない物です。記載されている内容はいずれも同じで、

  1. 13桁の国民番号
  2. 本名
  3. 未婚、既婚の区別(女性に限る)
  4. 生年月日
  5. 信仰している宗教
  6. 本籍地
  7. 身長
  8. 顔写真
  9. そのタイ国民身分証明書の有効期限
という極めて重要な個人情報です。なお、現住所は記載されていません。

   初回の申請

次のうち、いれずか1つの条件を満たしたとき、自分が属する郡役所に出向いてタイ国民身分証明書を新規申請します。
  1. 満15歳に達したとき
  2. 満15歳以上の者がタイ国籍を取得したとき、またはいったん外国籍を取得した満15歳以上の者が者が再びタイ国籍を取得し直したとき
  3. 満15歳以上の者が、タイ国民としての自分の戸籍をタイ国内務省が管轄している、自分が属する郡役所に登録したとき
  4. 満15歳のときに刑務所等に服役していた者が、刑務所から出所したとき
  5. (これ以外にもありますが稀なケースであるため省きます)
もっとも多い例が、満15歳に達した時点での新規の申です。満15歳という年齢はタイでは一般的に中学校3年生にあたり、 満15歳の自分の誕生日当日になると先生に断った上で学校から外出し、郡役所に出向いてタイ国民身分証明書の新規申請に行く者が多いようです。

子供としては、タイ国民身分証明書を保持するということが大人っぽく感じられ、一日でも早く保持したいという思いからなのでしょう。 先生にしてもこのあたりの子供の心理をしっかり理解していますので、すぐに許可してくれます。

   更新ならびに紛失、記載内容の訂正時の手続き

タイ国民身分証明書の有効期間は6年です。タイ国民身分証明書の下段にその有効期間が記されています。その有効期間が満了する60日前から 更新をすることができます。

磁気処理がなされているタイ国民身分証明書はタイ国内のどこの郡役所でも更新できますが、磁気処理がなされていない タイ国民身分証明書は、自分が属する郡役所でないと更新ができません。

紛失・盗難にあった場合は警察に届け、警察で書いてもらった紛失届または盗難届を持参の上、タイ国内のいずれかの郡役所に行き再発行の 手続きをします。

姓名の変更などの記載事項の訂正の場合は、磁気処理がなされているタイ国民身分証明書であればタイ国内のいずれかの 郡役所で、磁気処理がなされていないタイ国民身分証明書の場合は自分が属する郡役所で記載内容訂正の手続きをします。

   罰則規定

次の通りタイ国民身分証明書に関する罰則規定が設けられています。
  1. 指定する期日までに新規申請を行わなかった場合は500バーツ以下の罰金
  2. 有効期限満了に伴う更新、姓名の変更などによる記載事項の訂正、汚損、破損による再発行を60日以内のうちに行かなかった場合は 200バーツ以下の罰金
  3. タイ国籍から外国籍に国籍変更した者が、30日以内のうちにタイ国民身分証明書を内務省係官に返却しなかった場合、 1年以上5年以下の禁固か2万バーツ以上10万バーツの罰金。またはその両方
  4. 外国籍を持つものが「自分はタイ人である」と虚偽の事実を語ってタイ国民身分証明書を作成した場合、またはそれを使用した場合は 1年以上10年以下の禁固、または2万バーツ以上20万バーツの罰金
  5. 偽のタイ国民身分証明書を第三者に譲り渡した者まはた受け取った場合、1年以上10年以下の禁固または2万バーツ以上20万バーツ以下の罰金
  6. 自分または第三者の利益のために、他人のタイ国民身分証明書を使用した場合、6か月以下の禁固または1万バーツ以下の罰金
  7. 政府係官の要求にも関わらずタイ国民身分証明書を相手に提示しなかった場合、200バーツ以下の罰金
タイ国籍保持者に課される罰金に比較して、タイ国籍以外の者に適用される罰金はかなり高額です。

   さまざまな使い道

政府係官による提示を求められたときだけでなく、タイ国民身分証明書はさまざまなところで必要になります。 運悪く交通事故にあったときの身元証明、犯罪に巻き込まれ被害者となった時の身元証明といったことなどのほかに、 次のときに提示を求められます。
  1. 郵便為替で送られたお金を受け取るとき
  2. 銀行に口座を開設するとき
  3. 選挙で投票するとき
  4. 土地を売買するとき
  5. 賃貸契約をするとき
  6. お金の貸し借りをするとき
  7. 航空機の国内線に搭乗するとき
  8. (他にもまだありますが省略します)

民法(結婚等に関する規定)  

タイの民法ではタイ国民は満17歳に達した時点で結納と結婚ができると定めています。しかしながら満17歳という年齢はまだ 未成年であり、結婚にあたっては両親などの承諾が必要となります。また、精神異常者との結婚や血縁関係が近い親族間での結婚はできません。

ここではタイの民法のうち、結婚に関する部分を解説します。

   結納に関する規定

結納とは男性側と女性側の双方が結婚の約束を交わすことです。

もしも結納が済んだあとで一方が相手と結婚する意志がないと判明した場合、 他方側は相手に賠償金を請求することができます。しかし裁判に訴えて結婚を相手に強要させることはできません。

民法では結納の条件を次のように定めています。
  1. 男性側、女性側のいずれもが満17歳以上でなければなりません。
  2. 結納しようとする者がまだ成人に達していない場合は、両親2人からの承諾が必要である。承諾は文書によるものであれ、 口頭によるものであれ、特に形式を問いません。父と母の2人が揃っていない場合は以下の3項に従います。
  3. 父または母が死亡している場合や行方不明である場合、または子供を監督する能力に欠陥があると裁判所にて判断された場合は 父または母のいずれか一方の承諾でよいものとします。
  4. 自分が養子である場合は、義父と義母の両方の承諾が必要です。父、母の承諾は必要ありません。
  5. 父、母、義父、義母のいずれも存在しない場合は、自分を育ててくれた保護人の承諾が必要です。
(例1)

満17歳の太郎は満25歳の花子と結婚するつもりで結納を執り行うつもりである。

太郎の父はかなり以前に死亡しているので、太郎は花子と結納するにあたって母からの承諾だけあればよい。 逆に母が既に死亡していれば、太郎は父からの承諾が必要となる。


(例2)

満17歳の次郎は満24歳の順子と結婚するつもりで結納を執り行うつもりである。

次郎には父、母、義父、義母のいずれもいなく、自分を育ててくれたのは叔母の良子という人である。この場合、 結納を行うにあたって次郎は叔母の良子の承諾を必要とする。また、仮に父が生存しているが、父が子供を監督することにおいて 欠陥があると判決が下されている場合、父からの承諾は必要とせず、育ての親である良子1人だけの承諾があればよい。


上記の「結納の条件」のうちで承諾が必要になるのは、本人が未成年である場合だけです。 成年に達していれば両親等の承諾なく自由に結納を交わすことができます。 また、結納を行うにあたり儀式として行うか口約束だけで行うか、その手段に関しては当人同士の自由意志であると定めています。

結納品と結納金についての規定は以下の通りです。

→結納品

結納品とは男性側が女性側に対して、「結婚することの証拠」と「結婚することの保証」として進呈する財産のことを指します。

結納品をすべて女性側に譲渡した時点で結納が成立します。結納が成立したら結納品の所有権は直ちに女性側に移ります。

ただし、結婚に至るまでに間に女性側が適当な理由なく男性との結婚を取りやめにしたい場合、もらった結納品は男性側に返却しなければなりません。

→結納金

結納金とは男性側が女性側の父母、義父義母、保護人など対して自分との結婚を認めてもらうために上納する財産のことです。

結納品とは異なり、結納段階ではその所有権はまだ女性側に移りません。結納金の所有権が女性側に移るのは婚姻が完了してからです。

もしも結納が済んだ後で、女性が適当な理由なくその男性と結婚しない意思を示した場合、男性側は既に譲渡した結納金の返還を求めることができます。

(例)

春雄は夏子との間で結納を済ませた。

春雄は5万バーツの宝石の指輪を結納品として夏子に渡した。春雄が渡したその指輪は直ちに夏子の物となる。

同時に春雄は結納金として現金10万バーツを夏子の両親に渡した。この結納金の所有権はまだ夏子の両親の物ではなく、 春雄が夏子と結婚した段階で初めて夏子の親の所有権となる。

もしも夏子に好きな男ができたりして春雄との結婚を取りやめにしたい場合、春雄は夏子に対して結納金の返還を求めることができる。

もしも結納が済んだ後で、男性側または女性側のいずれかが結婚しない意思を示した場合、もう一方の側は相手側に対して賠償金を 請求することができます。

(例1)

保は浩子との間で結納を済ませ、浩子は結婚後に2人が生活するために家具、寝具、日用品などの生活用品を 全部で1万B購入した。しかし、この段になって保に好きな女ができて浩子との結婚には応じないことを意思表示した。

この場合、浩子は保に対して賠償金を請求する権利を有することになる。しかし、裁判に訴えて相手に自分との結婚を強要することはできない。


(例2)

高志と明子は結納を済ませ、その際に高志は明子に5万バーツの宝石の指輪と100万バーツの自動車1台を結納品として明子に贈った。 そして高志は結婚式の招待状を印刷し、代金2,000バーツを印刷屋に支払った。

しかし、その後、明子に好きな男ができ、高志とは結婚しない意志を示した。

この場合、非があるのは女性側の方なので明子は高志からもらった結納品である指輪と自動車を高志に返却しなければならない。 そして、高志はすでに支払った招待状の印刷代金2,000バーツを含めて賠償金を明子に請求することができる。

もしも明子が結納品・結納金の返還、賠償金の支払いに応じない場合は裁判に持ち込んで強制的に返還・支払いをさせる ことができる。


婚約の解消にあたっては、男性側と女性側の双方が合意のもとであるのならば文書によるものでなくても構いません。 女性側は男性側からもらった結納品と結納金のすべてを男性側に返却しなければなりません。

なお、女性側が結納後に死亡した場合はこの限りではなく、結納品、結納金のいずれも返却する義務はありません。また男性側が 死亡した場合も、女性側は男性側の家族などに対して結納品、結納金のいずれも返却する義務はありません。このように、 いずれかの側が死亡したことにより婚姻に至ることができない場合は、いずれの側も相手側に対して賠償金を請求することはできません。

   結婚に関する規定

結婚とは男性と女性が、自分の妻または夫以外の他の異性に興味を惹かれることなく夫婦として生計を共にすることです。 さらに、結婚に関する法令の規定に伴い、自分の属する郡役所に結婚届を提出することです。

この「結婚届を提出する」ことに関しては、この第2節の終わりに私のコメントを含めて解説していますので、あわせてご覧ください。
民法では結婚の条件を次のように定めています。
  1. 必ず男性と女性でなければなりません。男性と男性、女性と女性では結婚できません。
  2. 結婚は自分の意志によるものでなければなりません。両親などにより強制的にさせられるものではありません。
  3. 夫と妻は生涯寄り添うものでなければなりません。
また、結納のときと同様に男性、女性ともに年齢が満17歳以上でなければなりません。満20歳に達していないときは両親などからの承諾が 必要です。これは結納の場合と同様です。

→精神異常者

民法では、司法機関からの判定により精神異常者であると判定されている者の結婚、または 精神異常者であると判定されている者との結婚はできないと規定しています。

精神異常者である場合、日常の生活の中で物事の正しい判断をすることが できず、あるいは万一法律に違反するようなことがあった場合においても、その責任を取る能力がないからです。

→近親者

民法では、近親者間での結婚もできないと定めています。近親者とは以下の者を指します。
  1. 実父
  2. 実母
  3. 実祖父
  4. 実祖母
  5. 実子
  6. 実孫
  7. 実曾孫(ひまご)
  8. 実甥
  9. 実姪
なお、法律に定める義理の親戚である場合はこの限りではありません。

養子を育てた者と養子とも間の結婚も認められていません。これは、タイの風習や社会通念上正しくないという民法上での考えです。

また、これは道徳上当然のことと思いますが、既に結婚している者は役所に離婚届を提出していない場合、 もう一度他の者と結婚することはできません。(二重結婚の禁止)

→結婚待機期間

民法では、いったん結婚して夫と死別した妻、または夫と離婚した妻に関して、ある一定期間の結婚できない期間があることを示しています(結婚待機期間)。

それは、死別後または離婚後から数えて3か月と10日間であり、もしも前夫との間にできた子供を妊娠中であった場合、 新しい夫との間で必ず問題が発生するからです。

医者の診断により、妊娠していないと診断された場合は、上記の3か月と10日の結婚待機期間を待つ必要はありません。 また、前の夫と再度結婚する場合は結婚待機期間は適用されません。

→結婚届の提出

民法上、夫婦であると認められるためには結婚届を役所に提出しなければなりません。結婚式を行っただけで結婚届がまだ提出されていない 場合は、民法上夫婦であるとはみなされません。

(これは私が民法の中で解釈が難しいと思う部分です。実際のタイの社会では 結婚式を行っただけで結婚届を出さない夫婦が少なくありません。つまり、大衆の前で 夫婦になりますという意思表示をするために結婚式を行うことが重要なことであり、結婚届を役所に提出することはあくまでも形式的な ことにすぎないと考えられているからです。

また、地方であればあるほどにこの傾向が強いです。 今でも結婚届を出していない夫婦で、子供が5人以上いる家庭は珍しくありません。 しかし、ここがまた不思議なところで、結婚届を出していなくても子供の認知届を出せば、それが意味合い上として結婚届の代わりになり得ます。)


(結婚届の様式)
結婚届
郡____________ 県____________
項目
氏名    
国籍    
本籍    
生年月日 年齢    
職業    
父の氏名    
父が生まれた国    
母の氏名    
母が生まれた国    
本人サイン    
承諾人サイン    
両人の戸籍を入れる場所  
両人の戸籍を入れる日付  
当該管轄役所のサイン  
この結婚届に記載の事項に誤りのないことを証明する
               仏暦  年  月  日
郡役所戸籍担当官サイン___________


民法(子供に関する規定)  

タイは日本とは違って親がいない子がたくさんいます。タイの民法ではそういう子供に対しても両親の代わりとしての「監督者」 という言葉を使って普通の子供同様に子供の義務と権利を述べています。

ここではタイの民法のうち、子供等に関する部分を解説します。

   親と子供の権利と義務

→両親と子供の権利

民法では、両親と子供の間での権利と義務について以下のように定めています。
  1. 子は、いずれかの親の苗字を使う権利を有する。
  2. 子は、親の面倒を見なければならない。親は、子が成人するまで子の面倒を見なければならない。
  3. 親は、子が身体障害者であるなどの理由で、子が自分で自分の世話をできない場合、子が成人した後でも子の面倒を見なければならない。
  4. 子は、いかなる理由があろうとも親を告訴することはできない。
しかし、以下の理由により片親しかいない場合は片親の監督下、または監督者の監督下にあるものとします。
  1. 父または母が既に死亡しているとき
  2. 父または母が行方不明であり、生存しているかどうか定かでないとき
  3. 父まはた母が、裁判所より「子供を育てる能力を有しない」という判決を受けたとき
  4. 父または母が、痴呆症のために病院にて治療を受けている場合
  5. 裁判所が、父または母の代わりに子の監督権を監督者に与えた場合
→子供への強制

親は、以下のことを子に強制することができます。
  1. 住む場所を強制すること
  2. 子の教育のために子を罰すること
  3. 子の身分相応にふさわしい程度に子を働かせること
  4. 他の場所にいる子を、自分の元に呼び寄せること
  5. 子の財産を安全のために整理すること

(例1)

八百屋の主人である孝雄には弘という14歳の男の子供がいた。月曜日から金曜日まで弘は毎日学校に行かなければならなかったが、 土曜日と日曜日は学校は休みであった。

ある日、店が忙しい土曜日の午後に主人の孝雄は弘を身分相応に店で働かせた。


(例2)

紀子の娘である康子は、ある日友達の家に遊びに行った。紀子は所用で出かけなければならず、家には誰もいなくなるので康子に 留守番をしてもらいたく、友達の家にいる康子に対してすぐに家に帰ってくるよう命じた。


(例3)

大助は学力コンクールで1等賞を受賞して賞金1,000バーツを貰い受け、それを自分の机の引出しにしまっておいた。ある日、親の紀夫は 机の引出しに現金があるのは危険であると考え、大助に断ることなくそのお金を銀行に預金した。

「子は親の面倒を見る義務がある」「子はいかなる理由があろうとも親を告訴することができない」という部分は、 親は絶対であるという考えが徹底しているタイならではの記述だと思います。

   実子の認知

タイでは結婚届を役所に提出していない夫婦がたくさんいます。民法上で定められた夫婦となるためには郡役所に 結婚届を提出しないといけないと規定されていますが、タイでの結婚に関しての価値観として 結婚式を挙げて一緒に同居するということに重要な意味をもっていますので、田舎に行けば行くほど 結婚届を出さない夫婦が多くなります。

しかし、そういう夫婦であろうとも自然の成り行きとしてやがては子供ができます。

民法上、両親はまだ夫婦ではありませんので、その子供は誰の子供になるのか──この矛盾した問題を解決するために、 タイの民法ではたとえ民法上においてまだ結婚していない夫婦であろうとも、その子供を認知して郡役所に認知届を提出することにより、 生まれてきた子供の権利を保証しています。

なお、結婚届を郡役所に提出している場合は認知届を提出する必要はありません。

(例)

博之と由利子は郡役所に結婚届を提出した正式な夫婦である。

しかし博之には由利子には絶対に内緒にしている絵里という妾がいる。 博之と由利子の間にはまだ子供がないが、ある日、博之と絵里の間に子供が生まれた。

民法上、2人以上の配偶者を持つことはできませんので、博之は妾とは結婚することはできませんが、生まれてきた子は 間違いなく博之の子ですので「博之と絵里との間の子である」という認知届を提出することにより、子の権利は保証されます。

さらに、この子の親は博之であるということも民法上において認めてもらえます。


認知届の様式は以下の通りです。この認知届は、子供が生まれたときに提出する出生届とは別です。

(認知届の様式)
認知届
郡____________ 県____________
項目
氏 名      
国 籍      
本籍地      
出生地      
生年月日      
サイン      
戸籍謄本番号      
戸籍謄本登録日      
この認知届に記載の事項に誤りのないことを証明する
               仏暦  年  月  日
郡役所戸籍担当官サイン___________


   養子の認知

民法では実子でない子、つまり養子にあたる子についても実子に相当する権利が発生するように定めています。

タイでは生活上の経済的困難を理由にして、自分の子でありながら、子が成人するまでの20年間の間、親が十分に面倒を見ることができない というケースが少なくありません。そういう子は養子として他の人の子になるわけですが、養子となる場合にいくつかの条件があります。

なお、ここでは養子をもらい受ける人のことを「養子受取人」と称することにします。

→養子受取人と養子に関する規定

次の規定があります。
  1. 養子受取人は25歳以上でなければならず、さらに養子よりも15歳以上年上でなければならない。もしも養子が 15歳以上である場合は、養子が「自分が養子になることについて」承諾していなければならない。
  2. 養子が未成年である場合、養子の父母両方からの承認が必要である。ただし、父または母のいずれかが死亡している場合は 父または母からの片方の承諾でよい。父または母のいずれかが精神病にかかっている場合や、子供を養子に出すことに対して 自分の意思表示が明確にできない場合など、特別な事情がある場合は、養子の承諾の一切を裁判所に任せることができる。
  3. 養子受取人に配偶者がいる場合、または養子に配偶者がいる場合、それぞれの配偶者からの承諾が必要である。
  4. 既に他の人の養子になっている場合、第三者の養子になることはできない(二重養子の禁止)。ただし、2回目の養子 受取人が1回目の養子受取人の配偶者または婚約者である場合はこの限りではない。
養子は、自分の実父母に対する義務・権利と同時に、養子受取人に対する義務・権利との両方を有します。 例えて言うと、もしも実父母が死亡した場合、実父母から財産を譲り受ける権利を有すると同時に、 養子受取人が死亡した場合にもその財産を譲り受ける権利を有するということです。

(例1)

満40歳の春雄は満18歳の裕子を養子にもらうことにした。春雄は規定である満25歳以上であり、養子の祐子との間で年齢が22歳 離れているので、いずれも民法の規定に反することはない。

しかし、祐子は満15歳以上であるので、祐子が自ら「自分が春雄の養子になる」ことに対して承諾していなければならない。


(例2)

大助と浩子の間には3人の子供がいる。大助は雇われ運転手として働いているが、毎月の給与が自分たちが生活していくにあたっての 十分が金額ではない。また、浩子は精神病を患っており、自分の意志表示をすることができない。

大助は自分の子3人全員を、知り合いである一郎に養子に出したいと考えた。

この場合、大助には妻がいるが精神病にかかっているという理由から、妻は子供を養子に出すということに関して十分な意思表示が できないことが想定される。

したがって、大助は裁判所に承諾の決定一切を任せることができる。


養子認知届の様式は以下の通りです。

(養子認知届の様式)
養子認知届
郡____________ 県____________
項目 養子受取人 養子
氏 名    
国 籍    
本籍地    
生年月日    
出生地    
配偶者氏名    
法定代理人氏名  
法定代理人本籍地  
サイン    
立会人サイン
戸籍謄本番号    
戸籍謄本登録日    
この養子認知届に記載の事項に誤りのないことを証明する
               仏暦  年  月  日
郡役所戸籍担当官サイン___________


戸籍法  

仏暦2534年に公布された国民の戸籍に関する勅令(戸籍法)では、子供の出生時の届け方、人の死亡時の届け方、戸籍を国内の他の 地域に移動するときの届け方などといった戸籍に関する事項を規定しています。

ここではタイの戸籍法のうち、出生、死亡、本籍地の異動に関する部分を解説します。

   出生

子供が新たに生まれた場合などは、その手続きは以下のように決められています。

→本籍地またはその近辺にて生まれた場合

家の世帯主または代理人が、生まれた日から数えて15日以内に定められた場所(後述)に行って出生届を提出しなければなりません。

子供が生まれた病院に役所の出張所のような意味合いでの出生届を受理する役所係官がいる場合は、定められた場所に行く代わりに その役所係官宛に出生届けを提出することができます。

→本籍地から離れた地点で生まれた場合

本籍がチェンマイ県にあるのだが、現住所であるバンコクの家で子供が生まれた場合や旅先で生まれた場合などがこれに相当します。

この場合、生まれた日から数えて15日以内に最寄の役場に出生届を提出しなければなりません。ただし、交通が不便などの 理由によりやむを得ない事情がある場合はこの限りではなく、30日以内に届ければよいとされています。

→捨て子を発見した場合

速やかに発券した子供を連れて警察に届け出なければなりません。

→出生届を提出する場所と名前の変更

地方自治区域で生まれた場合は、最寄の郡役所にて出生届を提出します。地方自治区域外(辺境部など)で生まれた場合は、部落長の家、村長の家、または村会議員の家などに届けます。

代理人が届ける場合は、生まれた子供の家の戸籍謄本を持参しなければなりません。

また、子供に命名した名前を変更したい場合は自由に名前を変更することができます。その際、手数料として20バーツ必要です。


出生届の様式は以下の通りです。

(出生届の様式)
出生届
管轄役場名_____________________
出生子 性別 国籍
出生日 時間 月齢 旧暦月、干支
出生地(部落名、通り名、村名、郡名、県名) 国名
姓名 旧姓 年齢 国籍
本籍地(部落名、通り名、村名、郡名、県名)
年齢 国籍
届出人 本籍地
出生子との関係 サイン
届出日 名前変更日
出生届受理者サイン 名前変更受理者サイン

   死亡

人が死亡した場合は、その手続きは以下のように決められています。

→家の中またはその周辺で死亡した場合

家の世帯主または代理人が、死亡した時から数えて24時間以内に定められた場所(後述)に行って死亡届を提出しなければなりません。

または遺体を発見した人が24時間以内に郡役所または警察に報告しなければなりません。

→屋外で死亡した場合

遺体を発見した人が24時間以内に郡役所または警察に報告しなければなりません。ただし、交通が不便であるなどの適宜な理由がある場合は 3日以内に報告しなければなりません。

→死亡届を提出する場所

地方自治区域である場合は、最寄の郡役所にて死亡届を提出します。地方自治区域外(辺境部など)である場合は、部落の長の家、村長の家、または村会議員の家などに届けます。

代理人が届ける場合は、死亡した人の家の戸籍謄本を併せて持参しなければなりません。世帯主からの文書による 委任状は必要ありません。

死亡届の様式は以下の通りです。

(死亡届の様式)
死亡届
管轄役場名_____________________
死亡者 姓名 身分証明書No 性別 年齢
国籍 職業 婚姻、死別の有無
本籍地
死亡の詳細 死亡した日 世話をしていた人
医師の死亡診断書の有無 死亡原因
死亡した場所 地点名 死亡前に寝込んでいた期間
死亡者の両親 父 姓名 身分証明書No
母 姓名 身分証明書No
届出人 姓名 身分証明書No
死亡者との関係
本籍地
遺体の処置 火葬、土葬、その他 その地点
死亡報告日 他の書類の有無
受理者姓名 受理者サイン


   本籍地の移動

本籍地を移動する場合は、移動してから15日以内に移動元と移動先の両方の郡役所に届け出なければ なりません。

移動先において、親戚の家に戸籍を入れるなどの場合は、既に住んでいる人の戸籍謄本をも併せて持参しなければ なりません。

指定された期限までに届出がない場合は1,000バーツ以下の罰金が課せられます。


初等義務教育法  

仏暦2538年に公布された最も新しい小学校に関する教育に関する勅令(初等義務教育法)では、満7歳の誕生日を迎えている者は 小学校にて教育を受ける義務があると規定されています。

また、既に満14歳の誕生日を過ぎている者はそれ以上小学校で勉強しなくてもよいと規定されています。

ここではタイの小学校に適用される初等義務教育法について述べます。

   子供を小学校にて義務教育に就学させる規定

タイでは小学校に入学できるかできないか子供の年齢にして考える際、その年の1月1日の状態を基準にして 考えます(日本は4月1日です)。つまり、早生まれであろうが遅生まれであろうが、すべて基準は1月1日であるということです。

余談ですが、タイの小学校は2学期制を敷いており、各々の学期の終わりに試験があります。 特に後期の試験に落第するといくら義務教育であろうと次の学年に進級できませんので、児童はまじめに勉強しています。

前期は5月初〜中旬から10月中旬まで、後期は11月中旬から3月初旬までです。

子供を小学校にて義務教育に就学させる規定は以下の通りです。
  1. 両親、保護者または監督人はその年の1月1日において満7歳の誕生日を迎えており満14歳の誕生日を迎えていない子供に対して小学校に通わせ 義務教育を受けさせなければなりません。

    ただし、以下に示す場合はそれ以上小学校に通わせて義務教育を受けさせる必要はありません。


    • まだ満14歳の誕生日を迎えていないにもかかわらず、文部省が定める小学校6年生の教育課程をすべて 修了している場合、またはそれに類する成績である場合

  2. 両親、保護者または監督人の許可なしに学校を欠席してはなりません。
  3. 両親、保護者または監督人は適当な理由なく1か月あたり7日以上学校を休ませてはなりません。
  4. 両親、保護者または監督人は文部省関係所管に対して、以下の理由のために子供を初等義務教育に就学させたくない 旨を要請することができます。


    • 子供の身体または精神に欠陥がある場合
    • 子供が、保健省が定める伝染病を持っている場合
    • その子供が学校に行くことにより、困る人ができてしまう場合。例えば、寝たきりの家族がいて誰も面倒を看ることができない場合など。
    • その他適当な理由がある場合。
(例1)

拓也と紀香の間には今年1月1日の段階で既に満7歳の誕生日を迎えている純也という子供がいた。 両親は、その年の5月から純也を学校に通わせて小学校1年生から義務教育を受けさせた。

純也は学業の成績が極めて良く、まだ10歳にもならないというのに小学校6年生の教育課程をすべて修了してしまった。

しかし、純也の家庭は大変貧しく中学校に行くほどのお金がない。

この場合、純也は中学校に行くためではなく家事の手伝いのために小学校を退学することができる。


(例2)

拓也と紀香の間には和夫という子供がいて、小学校に就学させる年齢に達したので学校に通わせた。

ところが、和夫はひどく物覚えの悪い生徒であった。小学校1年の教育課程をを修了するのに2年かかり、 小学校2年の教育課程を修了するのにも同じく2年かかるというように、 1つの学年を終えるのに2年もかかってしまう有様であった。

その結果、小学校3年生を終えたときには既に満15歳の誕生日を迎える直前だった。

この場合、和夫はもうそれ以上小学校にいなくてもよいと規定されている。


   罰則規定

子供が就学年齢に達しているにもかかわらず適当な理由なく就学させなかった両親、保護者または監督人に対しては、 1,000バーツ以下の罰金が課せられます。


薬物取締法  

タイ北部、特にゴールデントライアングルと称される地域で昔から大麻を栽培してきたことは有名な話です。

現代のタイでは10代の若者を中心として麻薬、覚醒剤が蔓延しており、大きな社会問題となっています。

ここでは仏暦2522年に公布された薬物取締法の勅令について説明します。なお、それに先立って現代のタイで問題になっている薬物の種類について述べます。

   薬物の種類

→アヘン(フィン)

他の薬物に比べて広く浸透しており、アヘンの実から作られる薬物である。

色は焦げ茶色で触るとべたべたした感じが認められ、煮詰めると色が黒く変色し猫のおしっこのような独特の匂いを発する。

→モルヒネ(モーフィン)

アヘンの10倍の薬物作用がある薬物で、アヘンの実から生成した粉により作られ白色または灰色の無臭の粉末である。

舐めると苦く、水に大変融けやすい。

→ヘロイン(ヘーロイン)

現在もっとも広く浸透している薬物であり、かつ最も薬物作用が強い薬物でアヘンの約100倍、モルヒネの約10倍の力がある。

ヘロインには以下の2種類がある。
  1. 純度100%のヘロイン

    舐めると非常に苦くたいへん細かい粒子状の白い粉。無臭。一般には「ヘロイン4番」または「白い粉」と呼ばれる。

  2. 混合ヘロイン

    紫色、赤、橙色等の他の薬物粉末が混合されているヘロイン。混合物の成分により時に有臭。 一般には「ヘロイン3番」または「アイラヘァーイ」と呼ばれる。
→大麻(カンチャー)

大麻の木の雌株から作られる。幻想を見たり幻聴を聞いたりといった独特の薬物作用がある。

長期間にわたって常用していると精神面に影響を及ぼす。

   勅令が定める薬物の分類

勅令は取締対象となる薬物を以下の5種類に定めています。

分類 説明
第1種 薬物作用が強い薬物。ヘロインなど。
第2種 薬物一般。モルヒネ、コカイン、コケインなど。
第3種 関係所管が官報の中で定める、必要に応じて病院などで使用する薬物。 ヨードチンキの成分、咳止め薬に含まれる成分など。
第4種 上記の第1種または第2種の薬物を生成する際に混合される薬物。アーセーティック・エーンハイドレードなど。
第5種 上記の第1種から第4種までに含まれない薬物。大麻など。

   罰則

薬物取締法に違反した場合、その罰則は非常に厳しく規定されています。薬物にどのように関わっていたかについて 次の5種類に分けて罰則が適用されます。

分類 説明
第1種 薬物の生産、輸入、輸出に関わった場合
第2種 薬物の販売または販売する第3者を統括した場合
第3種 販売以外の目的で薬物を所持していた場合
第4種 薬物を常用した場合
第5種 薬物を販売するための広告作成などに関わった場合

以下に具体例をあげて主な罰則規定を説明します。

→生産・輸入・輸出に関わった場合

  1. 法令が定める許可なしにヘロインなどの第1種薬物薬物の生産・輸入・輸出に関わった場合は無期懲役
  2. 販売目的でヘロインなどの第1種薬物薬物の生産・輸入・輸出に関わった場合は死刑
  3. ヘロインなどの第1種薬物を販売または販売する第3者を統括し、その薬物量が100g以上である場合は無期懲役または死刑
→薬物の販売または販売する第3者を統括した場合

  1. 許可なしにヘロインなどの第1種薬物を販売または販売する第3者を統括し、その薬物量が20g以下である場合は1年以上10年未満の懲役かつ 1万バーツ以上10万バーツ以下の罰金

  2. 許可なしにモルヒネ、コカイン、コケインなどの第2種薬物を販売または販売する第3者を統括し、その薬物量が100g未満である場合は 1年以上10年未満の懲役かつ1万バーツ以上10万バーツ以下の罰金

  3. 許可なしにモルヒネ、コカイン、コケインなどの第2種薬物を販売または販売する第3者を統括し、その薬物量が100g以上である場合は 5年以上無期の懲役かつ5万バーツ以上50万バーツ以下の罰金

  4. 大麻などの第5種薬物を販売または販売する第3者を統括した場合、5年以下の懲役かつ5万バーツ以下の罰金

→薬物を常用した場合

  1. ヘロインなどの第1種薬物を常用した場合、6か月以上10年以下の懲役かつ5000バーツ以上10万バーツ以下の罰金

  2. 大麻などの第5種薬物を常用した場合、、1年以下の懲役かつ1万バーツ以下の罰金

所得税法  

タイにも日本と同じように所得税法があり、民間企業に勤める人や公務員のほか、自営商店の経営者はその勅令にしたがって所得税を納めなければなりません。

ここではタイの所得税法の仕組みを具体的な例を挙げて説明します。

   税金の種類

まず、所得税法について述べる前にタイにはどのような税金があるのか述べます。
  1. 土地税
  2. 建物税
  3. 国内消費税
  4. 看板税
  5. 自動車税
  6. 印紙税
  7. サービスの提供にかかる税
  8. 風俗店営業税
この中で聞き慣れないのは看板税です。

看板税とは店の名前などを書いた看板を軒先に掲げるたときに、その看板に対して発生する税金のことです。

街の景観上の問題なのでしょうか、タイ語だけで書かれた看板よりも外国語語だけ、またはタイ語と外国語の2か国語で 書かれた看板のほうが税金が高額です。

こちらにて具体的な税率を述べています。

   所得税を納めなければならない人

所得税を納めなければならない人は以下の通りです。
  1. 会社に勤めている人
  2. 会社または商店を経営している人
  3. 公務員
  4. 上記3項のいずれかに該当し、現在の会計年度内に死亡した人
  5. まだ分配されていない遺産を所有している人
なお、会計年度とはその年の1月1日から12月31日までの365日間を指します。

→税金を納めなくてもよい人の特例

  1. 大使館に勤務する大使、職員
  2. 領事館に勤務する領事官、職員
言い換えるとタイ国内に存在する外国の大使館や領事館に勤務している人はタイ国に対して税金を納めなくても よいということです。

   所得税の計算方法

以下の算式により税金算定基礎額を求めます。そして、求まった税金算定基礎額からみなし額を求め、そのみなし額に掛け率を乗じて税金を算出します。

その会計年度の総収入【1】− 控除額合計【2】= 税金算定基礎額

→その会計年度の総収入…【1】

会計年度であるその年の1月1日から12月31日までの間の総収入のことを指します。 毎月の給与や賞与のほかに、お金の代わりに人から譲り受けた財産も含みます。

→控除額合計…【2】

控除される要素は次の通りです。

要 素 説 明 最大限度額
生活費控除 その会計年度の総収入の40% 60,000
基礎控除 無条件 30,000
配偶者控除 配偶者の収入がゼロであるとき 30,000
子供基礎控除 子供1人あたりに対して 15,000
子供養育控除 子供が小学校から大学に通っている場合、子供1人あたりに対して 2,000
保険金控除 掛ける期間が10年以上の保険であること 10,000
年金控除 掛ける期間の規定なし 10,000
建物控除、利子控除 自分が住む家を建築した場合、お金を借りていてその利息を支払ったなど 合計10,000
寄付金控除 ワット、養護施設などへの一切の寄付金 (*1)
 (*1) その会計年度の総収入から他の控除される要素を引き、残った額の10%

→税金算定基礎額に対して乗ずる率(仏暦2542年1月1日施行分)

税金算定基礎額 この階差内
での最大みなし額
掛率(%) 階差内での
最大税額
最大税額
以上 以下
0 100,000 50,000 0 0 0
50,000 5 2,500 2,500
100,001 500,000 400,000 10 40,000 42,500
500,001 1,000,000 500,000 20 100,000 142,500
1,000,001 4,000,000 3,000,000 30 900,000 1,042,500
4,000,001 * * 37 * *

(例)

毎月30,000バーツの収入がある勇次は収入がまったくない奥さんと14歳と12歳の子供(2人とも中学校在学中)の4人家族である。 勇次が支払うべき税金は以下の通りである。

1年の収入(毎月の収入30,000*12) ……………    360,000 …(1)
生活費控除(360,000*40%=144,000 但し限度額 60,000) ……………    60,000 …(2)
基礎控除 ……………    30,000 …(3)
配偶者控除 ……………    30,000 …(4)
子供基礎控除(15,000*2人) ……………    30,000 …(5)
子供養育控除(2,000*2人) ……………    4,000 …(6)
控除額合計 (2)+(3)+(4)+(5)+(6) ……………    154,000 …(7)
税金算定基礎額 (1)-(7) ……………    206,000 …(8)

この(8)税金算定基礎額 206,000 を「税金算定基礎額に対して乗ずる率」にあてはめると 100,001以上500,000の階差に該当することがわかる。

206,000を表にしたがって以下のように分割し、分割した金額により各々の税額を求める。
  1. 50,000 … 無条件に無税となるので 0
  2. 50,000 … 税率5%なので、50,000*5%=2,500
  3. 106,000 … 税率10%なので、106,000*10%=10,600
合計すると0+2,500+10,600=13,100となり、勇次が納めるべき税額は13,100バーツと求まる。


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